夏の町は、じりじり暑い日。ぺろりんはアイスをひとくち、ぺろり。
すると、ぺろりんの体がすうっと透明になった。「わあ!」帽子とサンダルだけが見える。
ぺろりんは公園へ走った。木の葉が、カサカサカサ。
暑そうな友だちが、うちわをパタパタ。ぺろりんは透明な手を振った。
そよそよ、ひんやりした風が吹いた。友だちの前髪が、ふわりと揺れる。
ぺろりんが、友だちのそばをぐるぐる回る。風もいっしょに、ぐるぐる回った。
ふわり! 友だちの赤い帽子が飛んだ。「まって!」ぺろりんは追いかけた。
ぺろりんが帽子をつかむと、風船までふわふわ浮かんだ。黄色、ピンク、水色の風船が空へ上がる。
ぺろりんはアイスを、もうひとくちぺろり。透明な体を、大きく広げた。
びゅーん! 公園じゅうに、冷たい風が広がった。友だちの汗が、すっと消える。
友だちは目をまるくした。みんなは声をそろえて、あははは!
ぺろりんはアイスを友だちに差し出した。「みんなで、すこしずつね。」
みんなで少しずつ、ぺろり、ぺろり。木陰に、涼しい風が吹き続けた。
風鈴がチリン。公園には、笑い声が響いた。