アスルくんはスタジアムの入り口で、「イベントにきてね!」とチラシを配り始めた。
ブワッ——と風が吹いて、チラシが空に舞い上がり、アスルくんはあわてて追いかけた。
チラシは木に引っかかり、犬のしっぽにくっついた。アスルくんはそれでも追いかける。
アスルくんは新しくチラシを作り直して、また配りに出かけた。
おじいさんに渡したけれど、おじいさんは歩き去った。アスルくんは唇を噛んだ。
グラウンド端でぼーっと立っていると、小さな子供がボールを蹴って転がしてきた。
「おにいちゃん、蹴って!」子供が言う。アスルくんはうなずき、ボールを足で軽く転がした。
アスルくんは思い切ってボールを高く蹴り上げた。ボールはきれいな弧を描いた。
子供たちが集まってきて、「すごい!」「やって!」と声が上がり、お母さんたちもスマホを構えた。
アスルくんはチラシを手に、「これ、スタジアムのイベントのチラシだよ」と手渡した。子供たちは「わあ!」とお母さんは笑顔になった。
イベント当日、スタジアムはたくさんの子供たちでにぎわっていた。アスルくんはゴールの横でボールを集めた。
ゴールが決まるたびに歓声が上がり、アスルくんの青い体がうれしそうで震えた。