みずちゃんはジャーッと勢いよく流れ出て、キャンバスの上でピタッと止まった。
冷たい水粒がキラキラ光り、遠くであぶらちゃんが黄色く丸くなっているのが見えた。
みずちゃんは近づいて、あぶらちゃんの周りをぐるぐる回ってみた。
あぶらちゃんはびくともしないまま、ツルツルと滑って逃げていく。
みずちゃんはもう一度大きな波を作ってもう一度挑戦した。
でも、また同じようにあぶらちゃんはスッと右へ左へと避けて、みずちゃんをからかうように弾んだ。
みずちゃんはあきらめてそっと横に寄ると、あぶらちゃんの隣に静かに並んだ。
冷たい水滴が温かい油の隣に置かれると、ふたつの境目がはっきりと白く浮き上がった。
突然、誰かがキャンバスを揺さぶった!みずちゃんはバシャッとはね上がり、あぶらちゃんもコロコロと転がり出した。
ふたつはくっつかずに、でも互いの動きに合わせるようにリズミカルに踊り始めた。
揺れが止むと、みずちゃんとあぶらちゃんは隣り合って輝いていた。
風が吹き抜けると、ふたつの色が美しくひらひらと動いた。