ノーバディのやわらかな着地

「ノーバディのやわらかな着地」はアニメスタイルの絵本です。主人公はbambina、Nobody作、6〜9歳向け — Doodara AI絵本メーカーで作成

Nobody 作 · アニメ · 6〜9歳 · bambina · 8 ページ

感情の安全と自分への思いやり

ノーバディはベッドに座り、自分の体を両腕でぎゅっと抱きしめていました。家の中は、もう静かでした。ドアをばたんと閉める音も、もうしません。大きな声も、もう聞こえません。雨のしずくはまだ窓にくっついて、暗がりの中でふるえていました。

ノーバディは頭を向けて、枕をのぞきました。だれかが、そこに小さくてやわらかいぬいぐるみを置いていったのです。ぬいぐるみの頭には、紙の王冠がのっていました。曲がっていて、明るい黄色で、すっかり斜めになっています。

ノーバディはぬいぐるみを拾い上げました。おかしな王冠をじっと見つめます。それから、ふふっと笑いました。ほんの一度だけ、小さな笑い声がこぼれました。自分でもびっくりするような声でした。ノーバディはぬいぐるみを胸にぎゅっと抱きしめました。

ノーバディはぬいぐるみをしっかり抱いて、言葉を言ってみました。「だいじょうぶ」と、ささやきました。最初の言葉で、声がかすれました。ごくんとのどをならして、もう一度やってみます。今度は、もっとやさしい声で。「だいじょうぶ」

ぬいぐるみのボタンの目が、ナイトライトの明かりを受けて、ノーバディにうなずき返しているように見えました。ノーバディはほっぺをやわらかな布に押しつけ、ゆっくり息を吸いました。そして、ゆっくり息を吐きました。

ノーバディはぬいぐるみを窓辺に置きました。雨がぬいぐるみを見られる場所です。紙の王冠は、あいかわらずすっかり曲がっていました。ノーバディはベッドに戻り、毛布を肩まで引き上げました。

ノーバディは目を閉じました。部屋は、しんと静まり返りました。どこか遠くで、冷蔵庫がぶーんとうなっています。ノーバディの息は、一歩ずつ、ゆっくり、そろっていきました。だんだん深く、だんだん落ち着いていきます。

ノーバディは、静けさが部屋いっぱいになるのを感じました。外では、最後の雨つぶが窓ガラスをたたいています。ぽつ、ぽつ、ぽつ。ノーバディは安全です。だいじょうぶです。

Doodara

ノーバディのやわらかな着地