ひかりが、草地いっぱいに降り注いでいる。だいちゅりいがぬるやかな風にゆれて、クローバーは草のすき間で、くぐもった声で歌っている。どこか先に、小川が静かな小歌を刻んでいる。
ピップフェザーは、だいちゅりいの上にぴょん、また、もうひとつのだいちゅりいの上にぴょん。はねがよろこびでかすれて、ゆれている。「なかま? なかが?」ぱかっとした空へ、声を張る。お花のつぼみたちは、ただ、ゆらゆらと首を垂れるだけ。ちいさな足もとで、クローバーがさらさらと揺れる。
しっぽをぴたりとくくって、ちいさな土のにおいをかすめるように、すわすわと低く飛ぶ。だいちゅりいはゆれるけれど、何にも答えてくれない。ぴく、としっぽを揺らして、思う。「ねえ、なかまとはいないかな。たぶん、わたしの足もとにかくれているんだよ」
クローバーの丛のなかで、はじいろの鼻が、ぴくり、ぴくり。ピップフェザーはぺたんと身を低くして、だいちゅりいの一輪を、一枚の葉の上にそっと置いて、つま先で三歩、はなれる。「ここにいるよね、ちいさな鼻さん。すぐ戻るからね」
ハクション!!!うさぎの鼻が、すごい力でぴくついて、クローバーの中からパッと飛び出した!ながい耳が、ぺたんと地面に張り付いている。ピップフェザーのはねが、くすっと笑って揺れた。「こんにちは! あたしはピップフェザーよ」
小川のそばで、はりねずみが、ぬるかい石の上にまるまって、おてこのトゲのあいだから、ふかふかのいびきをかなでている。水が、まるいお顔の横を、ちっ、ちっ、と流れていく。ピップフェザーは、ひとつのはねを、ほんの少し傾けて、じっと見つめている。
ピップフェザーは、ちいさな石ころを水に「ぷるっ」と落とした。はりねずみのあくびが、トゲの先からトゲの先まで、まるいお顔より大きく、ぐっと伸びた。ゆっくりまばたきして、「あと、もひとつ?」と、ぽそり、と呟いた。
草むらがバァッと弾けた!きいろいアヒルのこが、ガッガッガッ、と駆け込んできて、バッシャァン!さめたい水が、羽にも、トゲにも、耳にも、びしゃびしゃと当たった。うさぎはピップフェザーのはねの陰に、すっと入り、はりねずみは、がたがた、っとまるまった。
びしゃびしゃのアヒルのこが、ふはふは、ちいさなくちばすで、おおきな、古い樫の木を指した。「かしき!」とコックリ。うさぎははねの陰から、のぞき、はりねずみは、まるまったまま、目を細めた。
古い樫きの、ひろい枝のしたで、こんこんとした金のひかりの輪が、草の上で、ゆっくりと回っている。うさぎの鼻が、ぴくり。はりねずみの耳が、ぴくり。アヒルのこが、もういちばん、ぐるっと歩く。ピップフェザーは、はねをたたんで、そっと腰を下ろす。小川が、ぽこぽこと、湧き、葉っぱが、さざさざと、鳴る。