一年生の教室には、ちょっぴり賑やかな笑い声が響いています。みんなが集まって、新しいリュックサックを嬉しそうに見せ合っています。
夏柚は木の椅子に座り、スカートの端をしっかりと握りしめています。彼女は靴の先をじっと見つめ、何も言えません。
隣のショートヘアの友達は、もともと絵を描いていましたが、突然ペンを止めて、文房具入れを「ガサガサ」と音を立ててひっくり返しました。
友達は深く眉をひそめ、イライラしながら赤いペンや黄色いペンを投げ捨て、小声で緑の色鉛筆を探しています。
夏柚はこっそり友達を見て、自分のペンケースをちらりと見ました。そこには、きれいな緑の色鉛筆が静かに横たわっています。
友達は焦って髪を掻きむしりました。夏柚は好奇心を持って見ると、画用紙には羽のない大きな豚が描かれていました。
夏柚は勇気を出して、ゆっくりと小さな手を伸ばし、緑の色鉛筆を少しずつ机の隙間を通して渡しました。
「これ……豚の羽をあげる。」彼女は喉をゴクリと鳴らし、とても小さな声で言いました。
友達は最初驚きましたが、すぐに甘い笑顔を見せました。夏柚は、彼女がちょうど前歯が一本欠けていることに気づきました。
友達はペンを受け取り、ササッと緑の羽を描き、画用紙を引き寄せて一緒に色を塗り始めました。ちょうどその時、授業のベルが鳴り、夏柚はようやく握りしめていた手を離しました。